一覧はこちら

Q25.膵臓に石があると言われましたが、手術以外に内視鏡でどうか出来るのですか?

膵石ができる原因としては、アルコール性が80%と多いです。アルコール飲酒が無く原因不明な場合もあり(特発性)、膵管の走行異常を伴う場合があります。膵石除去治療を行うためには、禁酒、禁煙を行っていただきます。

膵石治療の適応としては、腹痛や膵炎などの症状がある、主膵管という管の中にある、単発結石、若年者などに治療が行われます(表1)。



(日本膵臓学会「膵石症の内視鏡治療ガイドライン」図7より抜粋)


多発結石例や鋳型にはまり込んでいる症例は内視鏡治療困難な場合があり、外科的に手術したほうが良い場合もあります。

結石除去方法は、最初に十二指腸にスコープを挿入し、主乳頭または副乳頭を観察します。主乳頭は慢性の炎症を起こしていることが多く、線維化により狭くなっていることがあります。電気メスを用いて主乳頭または副乳頭を切開し、拡げます(図1)。



膵管造影を行い、走行異常の有無を確認します。また膵石の位置、大きさ、個数なども確認します。

5mm以下の膵石では、バスケット鉗子を用いて除去します。5mm以上の結石では体外衝撃波破砕療法(ESWL)で結石を破砕して小さくした後で、バスケット鉗子で除去します(図2、図3)。






十二指腸に近い膵石が取りやすく、末端(膵尾部)にある場合は取れません。治療期間は1~2週間で終わる場合から1か月くらいの入院を何回か繰り返して行う場合があります。内視鏡とESWLを用いた結石除去の成功率は50%~70%くらいです。治療期間が長期になる可能性がある場合には、外科手術を勧める場合もあります。
結石除去が成功しても、飲酒を再開すると40%の人が再発します。
長期に経過を観察している方では、徐々に膵機能が低下して糖尿病を併発することが多く、インシュリンを注射で補充します。


東邦大学大森病院医療センター 五十嵐 良典

ページトップへ一覧はこちら