● 要旨 ●




原著

掲載号 Vol.42 No.8(2000)- 1289頁
タイトル 大腸腫瘍内視鏡的摘除後のサーベイランスによる再発見病変の検討
英文タイトル COLONOSCOPIC MISS RATES OF NEOPLASMS DETERMINED BY SURVEILLANCE COLONOSCOPIES
所属 兵庫県立成人病センター 消化器科
著者 中島卓利,安武晃一,西崎 朗,廣畑成也,堀田和亜, 田村孝雄,石井 新,神田 一,桃井美華子,中江史朗
要旨  大腸腫瘍内視鏡的摘除後3年以内に2回のサーベイランスを施行した273症例を対象に,サーベイランス時に発見した腫瘍性病変の検討を行った.一症例あたり3.88±0.20病変摘除後,初回(平均8.73カ月後)のサーベイランス時に1.05±0.08病変,2回目(平均22.6カ月後)のサーベイランス時には0.58±0.06病変を認め,初回に比べ2回目は有意に減少していた(p<0.001).摘除病変の個数が多数になるほどサーベイランス時に病変が発見される割合が有意に高率となったが,摘除病変の組織学的異型度,大きさとの間には明らかな関連は認められなかった.摘除病変に比べ,サーベイランス時に発見された病変では,低異型度,5mm未満,表面型,右側結腸の病変が有意に多くみられた.内視鏡的摘除時及び2回のサーベイランスの計3回の内視鏡検査で認めた全病変のうちサーベイランス時に発見した病変を新生・見逃し病変とみなすと,新生・見逃し率は全体で29.4% で,高度異型腺腫・癌または5mm以上の病変では9.0% であった.以上の成績より,内視鏡的摘除後のサーベイランスは少なくとも3年以内に行うべきであり,特に多発例では慎重な経過観察が必要であると考えられた.
Key words 大腸腫瘍/内視鏡的摘除/サーベイランス
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兵庫県立成人病センター 消化器科 中島卓利