● 要旨 ●




原著


掲載号 Vol.44 No.6(2002)- 980頁
タイトル 食道胃接合部における炎症性ポリープの臨床病理学的検討
英文タイトル ENDOSCOPIC AND PATHOLOGIC FINDINGS OF THE INFLAMMATORY POLYPS OF THE ESOPHAGOGASTRIC JUNCTION
所属 わたり病院 消化器科,わたり病院 病理科
著者 小沢俊文,渡辺秀紀,堀江裕子,奥村浩二,土屋豊一,丹治伸夫,安斎幸夫,海上雅光
要旨 食道胃接合部に生じた炎症性隆起性病変14例について内視鏡所見と臨床病理学的所見を中心に検討を行った.腺窩上皮型は内視鏡的形態が山田・福富分類のIないしII型を呈することが多く,色調は発赤調でヨードに不染を示し診断は容易であった.また胃側から連続する腫大した皺襞を伴うことが多いのが特徴的であった.一方,扁平上皮型はIII型を呈することが多く,色調は褪色あるいは白色と赤色からなる混合型で,ヨード染色では不染部と濃染部からなる混在型を呈した.上皮や間質に反応性の強い異型を認める場合は悪性疾患との鑑別を要した.この点を熟知していないと生検での誤診につながりやすいと考えられた.治療面では腺窩上皮型は酸分泌抑制剤などの内服治療にて改善,消失することが多く,同治療下で経過観察してもよいと思われた.扁平上皮型は薬物治療で消失することは少なく,内視鏡的切除術を第一選択としてもよいと考えた.また生検組織にて悪性疾患と鑑別困難な場合にもポリペクトミー標本での慎重な検討が望まれた.
Key words 食道胃接合部/炎症性ポリープ/偽悪性病変
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福島県福島市渡利字中江町34
わたり病院 消化器科
小沢俊史