● 要旨 ●




原著


掲載号 Vol.45 No.9(2003)- 1881頁
タイトル Helicobacter pylori除菌後の胃MALTリンパ腫の長期経過―除菌後,3年以上経過観察しえた24例の検討―
英文タイトル LONG-TERM FOLLOW UP OF LOW-GRADE GASTRIC MALT LYMPHOMA AFTER HELICOBACTER PYLORI ERADICATION THERAPY
所属 済生会熊本病院 消化器病センター,済生会熊本病院 病理,済生会川内病院 内科,小山胃腸科内科クリニック, おおかど胃腸科クリニック,熊本中央病院 消化器科,熊本赤十字病院 消化器科,熊本市立市民病院 消化器科, 山鹿中央病院 内科,熊本労災病院 内科 (現 水俣市立総合医療センター 内科)
著者 郷田憲一,多田修治,青崎真一郎,小山浩徳,大門秀光,櫻井健一,一二三倫郎,竹川博之,水足秀一郎,真鍋哲郎,須古博信,神尾多喜浩
要旨 胃MALTリンパ腫に対するHelicobacter pylori(以下H.pylori)の除菌療法は,広く受け入れられるようになったが,その長期予後はいまだ不明な点が多い.今回,除菌後3年以上の経過を内視鏡的に観察しえた胃mucosa-associated lymphoid tissue(以下MALT)リンパ腫24例について検討した.除菌療法を行ったI期の胃MALTリンパ腫51例のうち,除菌後3年以上経過観察しえた24例(平均観察期間5年5カ月)を対象とした.24例中21例は除菌(再除菌1例含む)により寛解し,最長8年間(平均5年1カ月)寛解を維持した.除菌が無効であった3例のうち2例に化学療法を追加し寛解がえられた.除菌無効で再除菌にも反応しなかった1例は,4年9カ月間不変のままであった.今回の検討では,除菌療法により24例中21例(88%)において長期の寛解がえられた.全例において重篤な合併症や死亡例は認められず,quality of life(QOL)も良好であった.長期経過の面からもI期の胃MALTリンパ腫に対する除菌療法の有用性が示唆された.
Key words 胃MALTリンパ腫/Helicobacter pylori除菌療法/長期経過
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東京都港区西新橋3-25-8
東京慈恵会医科大学 内視鏡科
郷田憲一