● 要旨 ●




原著

掲載号 Vol.47 No.6(2005)- 1211頁
タイトル 食道癌,食道胃接合部腺癌手術例からみたShort Segment Barrett's Esophagusの意義
英文タイトル SHORT-SEGMENT BARRETT'S ESOPHAGUS AND BACKGROUND GASTRIC MUCOSA IN JAPANESE PATIENTS
所属 大阪府立成人病センター 病理細胞診断科,大阪府立成人病センター 消化器内科,近畿大学堺病院 消化器科,近畿大学 消化器内科
著者 辻 直子,石黒信吾,上堂文也,工藤正俊
要旨 【背景・目的】欧米では食道腺癌・食道胃接合部腺癌の増加が報告され,その背景粘膜としてShort Segment Barrett's Esophagus (SSBE)が注目されている.食道癌の大半を扁平上皮癌が占める日本人におけるSSBEの意義を検討し,内視鏡観察に還元する.【方法】大阪府立成人病センターにおいて治療された食道胃接合部腺癌27例および食道扁平上皮癌55例の全割手術標本を用いて,SSBEの有無や背景食道および胃粘膜を観察し,全周性SSBE群,非全周性SSBE群,非SSBE群に分類して比較検討した.また内視鏡所見との相同性についても検討した.【結果】10% に全周性SSBEを認め,他群に比し胃底腺の萎縮や胃の腸上皮化生が乏しく,H.pylori感染のない胃を背景とする例が有意に多く,組織学的SSBE長が7.5mm以上例で腺癌を認めた.非全周性SSBE群と非SSBE群には差は認めなかった.【結論】内視鏡観察においては萎縮のない胃に1cm近い全周性SSBEをみた場合には腺癌の発生母地として注意すべきである.
Key words SSBE/背景胃粘膜
別刷請求先 〒537-8511
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大阪府立成人病センター 病理細胞診断科
辻直子