● 要旨 ●




会長講演

掲載号 Vol.44 No.6(2002)- 957頁
タイトル ヘリコバクター研究の20年
英文タイトル OUR TWO DECADES OF HELICOBACTER RESEARCH -AN INTRODUCTORY OVERVIEW-
所属 第61回 日本消化器内視鏡学会総会会長/兵庫医科大学 消化器内科
著者 下山 孝,福田能啓,田村和民
要旨 Barry MarshallがHelicobacter pyloriの培養に成功してから21年が過ぎた.日本で教室の大学院生井上宏之が初めてこの菌を培養してから丁度20年になる.この記念すべき年,21世紀最初の日本消化器内視鏡学会総会,第61回総会を,神戸市でお世話する栄誉を頂戴した.理事長丹羽・文先生のご厚情に心より感謝申し上げます.同時に20年間の研究をまとめて会長講演をさせて頂きました.ご司会賜った大先達奥田茂先生に厚く御礼申し上げます.この度,編集委員長の中村孝司教授から,学会誌への投稿依頼をうけて,大変恐縮いたしました.折角のお奨めですので,これまでの兵庫医科大学での研究を中心に,培養成功以後の20年間の研究をレビューしてみたいと思います.私どもの研究は,動物実験と菌の遺伝子やリポ多糖体のLipid Aに偏っているきらいがあります.他施設の先生方の成果を交えさせて頂きながら,私どもが目指したところをまとめてみます.最初に研究の歴史,細菌としての特徴,サルでの感染実験,毒素とサイトカイン,感染経路と小児期感染,消化性潰瘍の発生・再発とスナネズミの感染モデル,除菌療法の問題点に言及します.がんや悪性リンパ腫については定説がまだ得られていないので,詳細については今回は割愛させて頂きました.
Key words ヘリコバクター/感染経路/毒素/サイトカイン/除菌
別刷請求先 〒663-8501
西宮市武庫川町1-1
兵庫県医科大学 消化器内科
下山 孝