● 要旨 ●




資料

掲載号 Vol.45 No.8(2002)- 1277頁
タイトル 内視鏡的慢性胃炎分類について−胃炎研究会パイロットスタディの検討結果からみて
英文タイトル ENDOSCOPIC CLASSIFICATION OF CHRONIC GASTRITIS BASED ON THE RESULTS OF A PILOT STUDY BY RESEARCH SOCIETY FOR GASTRITIS
所属 胃炎研究会胃炎分類実行委員会
著者 上西紀夫,山口浩和,野村幸世,大原 毅,酒井 滋,福富久之,中原 朗,樫村博正,織田正也,北洞哲治,市川英幸,矢花 剛,矢川裕一,杉山敏郎,板橋正幸,海上雅光,小黒八七郎,ア田隆夫
要旨 【背景】胃炎の内視鏡分類は様々に分類されているが確立したものはない.胃炎研究会では,(1)使いやすい,(2)共通のイメージが想起される,(3)病理学的な裏付けがある,ことを考慮した分類を試みた.【対象と方法】内視鏡検査を施行した155例について以下の検討を行った.胃炎を内視鏡的,病理組織学的に8つの基本形に分類,定義し,それに基づいて内視鏡的胃炎の診断,および胃体部,前庭部より採取した4個以上の生検材料より病理学的胃炎の診断を,それぞれ独立して行った.さらに,Helicobacter pylori感染の有無についても検討した.そして,内視鏡的診断と病理学的診断の比較を行い,分類の妥当性について検討を行った.【結果】前庭部におけるびらん性胃炎の内視鏡的診断に対する病理学的診断の感度は62%,疣状胃炎では67%,萎縮性胃炎では84% であった.表層性胃炎については,胃体部では感度は約25% であったが,前庭部ではわずか8% であった.腸上皮化生性,過形成性胃炎については,所見が顕著な場合のみ内視鏡的な診断が可能であった.【結論】胃炎の内視鏡分類の基本形としては,表層性,びらん性,疣状,萎縮性,特殊型の5つとし,化生性,過形成性は基本形からは除き,萎縮性胃炎の亜分類とすべきである.前庭部の発赤をともなう胃炎の新たな定義について今後の検討が必要である.
Key words 慢性胃炎/内視鏡分類/シドニーシステム/Helicobacter pylori/表層性胃炎/腸上皮化生
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東京大学大学院医学系研究科 消化管外科
上西紀夫