● 要旨 ●




資料

掲載号 Vol.46  No.06(2004)- 1208頁
タイトル 肝表面赤色紋理の形成と臨床的意義−慢性肝疾患の活動性との関係
英文タイトル FORMATION AND CLINICAL SIGNIFICANCE OF REDDISH MARKINGS ON THE LIVER SURFACE : ACTIVITY OF CHRONIC LIVER DISEASE
所属 東京都立駒込病院 肝臓内科,東京都立駒込病院 病理科
著者 柴山隆男,大竹寛雄,比島恒和
要旨 目的:本研究の目的は肝表面に認められる赤色紋理の臨床的意義を明らかにすることである.
方法:対象はB型慢性肝疾患232例とC型慢性肝疾患246例である.この内の30例に対して赤色紋理部を狙撃生検し,4例に対して手術時に赤色紋理部を楔状肝生検し,赤色紋理部を病理組織学的に検討した.さらに,腹腔鏡を施行した478例の進展度を診断し,各進展度における赤色紋理の出現頻度と肉眼形態を分析し,赤色紋理の出現時期を検討した.
結果:赤色紋理は,門脈域にpiecemeal necrosisが認められる慢性活動性肝炎の初期ではなく,肝炎の持続により肝被膜直下肝実質に脱落・壊死を来たした後に出現した.そして,肝被膜直下肝実質の脱落・壊死巣が拡大し肝小葉構造が改築するに従い網目状あるいは出血斑様赤色紋理が出現し,肝被膜に毛細血管の増生・拡張などの変化を認め肝被膜と肝被膜直下肝実質の脱落・壊死巣の血流変化が認められた.赤色紋理は肝硬変への移行期に最も頻繁に出現し,赤色紋理が出現した後慢性肝炎は肝硬変へ急速に進展した.
結論:赤色紋理は組織学的にpiecemeal necrosisではなく肝被膜直下肝実質の脱落・壊死に対応した.赤色紋理は肝硬変への移行期に出現し,その出現は肝硬変への進展予測の良い指標となった.
Key words 活動性肝炎/慢性肝炎/腹腔鏡/赤色紋理/piecemeal necrosis
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東京都立駒込病院 肝臓内科
柴山隆男