日本消化器内視鏡学会雑誌/Vol.50 No.3(2008)

要旨

資料

掲載号 Vol.50 No.3(2008)- 427頁
タイトル 赤外線電子内視鏡の進歩と胃癌診断における有用性の検討
英文タイトル RECENT DEVELOPMENT AND USEFULNESS OF INFRARED ENDOSCOPIC SYSTEM FOR DIAGNOSIS OF GASTRIC CANCER
所属 大阪府立成人病センター 消化器内科,井関クリニック,大阪府立成人病センター 病理検査科
著者 石原 立 上堂文也 飯石浩康 荻山秀治 山田拓哉 東野晃治 楢原啓之 竜田正晴 井関和成 石黒信吾
要旨 背景・目的:赤外線内視鏡検査は白色光よりも組織透過性のよい近赤外光を光源に用いることで,通常観察では見えない粘膜の下の血管をとらえ消化管癌の深達度や拡がり診断を行うものである.今回われわれは2波長赤外線内視鏡を用いて胃癌に対する診断能を検討した.
対象と方法:当センターで外科手術もしくはEMRを行った早期癌病型の陥凹型胃癌30例を対象とした.これらに2波長赤外線内視鏡検査を行い,病巣部が染まらない“不染所見”もしくは病巣全体が淡く均一に染まる“淡染所見”を呈するもの,ICGが病巣周囲に点状に貯留する“pooling所見”を呈するもの,病巣の一部に濃く貯留する“濃染所見”を呈するものに分類し,癌の深達度との関連を検討した.
結果:2波長赤外線内視鏡検査で“不染所見”,“淡染所見”が得られた23例中21例(91%)がmもしくはsm1,000mより浅いsm癌で,“pooling所見”,“濃染所見”が得られた7例中7例がsm1,000mより深いsm癌であり,その正診率は93% であった.特に通常内視鏡検査やEUSでの診断が困難とされているUl(+)の病巣でも95%(18/19例)の病巣で深達度を正診できた.
結語:赤外線電子内視鏡はUlの有無に関わらず,陥凹型早期胃癌の診断に有効と考えられた.
Key words 赤外線内視鏡/胃癌/内視鏡診断
別刷請求先 〒537-8511
大阪市東成区中道1-3-3
大阪府立成人病センター 消化器内科
石原 立
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