● 要旨 ●




症例

掲載号 Vol.43 No.6(2001)- 1067頁
タイトル 経内視鏡的エタノール撒布により治癒した単純性潰瘍(Simple ulcer)の1例
英文タイトル A CASE OF RECURRENT SIMPLE ULCER TREATED ENDOSCOPICALLY WITH ABSOLUTE ETHANOL-SPRAYING
所属 国家公務員共済組合連合会新小倉病院 消化器科、福岡大学筑紫病院 消化器科
著者 宗 祐人、高木靖寛、野村秀幸、白井 竜、松井敏幸
要旨 症例は44歳、男性、右下腹部痛を主訴に精査入院、注腸X線検査、大腸内視鏡検査にて回盲部に下掘れ潰瘍を認め、単純性潰瘍と診断された。回盲部切除術が施工され、切除標本組織所見ではU1-IVの非特異性潰瘍であった。術後7ヶ月目の内視鏡検査にて吻合部再発を認め、入院加療となった。完全静脈栄養(TPN)6週間にて潰瘍は約1/4に縮小したが、瘢痕化は認めなかった。その後在宅経腸栄養を施工していたが再び無症状の吻合部潰瘍増大を認め入院となった。TPN実施下に病変部に内視鏡的に100%エタノールを3回直接撒布した所、潰瘍は著名に縮小し瘢痕化した。また、外来治療中の再発時にも直接撒布し、速やかな瘢痕化が確認された。以上より、単純性潰瘍の潰瘍部へのエタノール撒布は有効で副作用もほとんどなく、吻合部再発時には試みるべき治療と思われた。
Key words 単純性潰瘍(Simple ulcer)/エタノール撒布/完全静脈栄養(TPN)
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新小倉病院 消化器科 宗 祐人