● 要旨 ●




症例

掲載号 Vol.43 No.7(2001)- 1181頁
タイトル 内視鏡的治療とソマトスタチン誘導体の併用が奏効した出血性膵仮性嚢胞の1例
英文タイトル A CASE OF HEMORRHAGIC PANCREATIC PSEUDOCYST TREATED SUCCESSFULLY WITH THE COMBINATION ENDOSCOPIC APPROACH AND ADMINISTRATION OF SOMATOSTATIN ANALOGUE
所属 仙台市医療センター 消化器内科
著者 多田知子,木村克巳,野田 裕,小林 剛,伊藤 啓,菅原俊樹,奥村浩二,藤田直孝
要旨 症例は39歳,男性.平成11年6月上腹部痛のため入院し,慢性膵炎,膵仮性嚢胞と診断された.以後,禁酒と内服治療で症状なく経過していたが,平成12年1月30日上腹部痛のため再入院した.慢性膵炎の急性増悪と診断し,保存的治療により一時症状は軽快した.しかし,高アミラーゼ血症が遷延し,再度腹痛も増強した.嚢胞ドレナージの目的でERCPを施行したところ,乳頭開口部より出血が認められた.膵管造影では膵頭部に主膵管と交通する嚢胞が造影され,嚢胞内からも血液が吸引された.径6
Fr・のpig tail型ドレナージチューブを,経乳頭的に嚢胞内に留置し持続吸引するとともに,ソマトスタチン誘導体300μg/dayの皮下注投与を行った.症状は速やかに改善し,嚢胞の縮小を確認後,ドレナージチューブを抜去した.退院後も症状の再燃はなく経過観察中である.
Key words 膵仮性嚢胞/内視鏡的嚢胞ドレナージ/ソマトスタチン誘導体
別刷請求先 〒983-0824
仙台市宮城野区鶴ヶ谷5-22-1
仙台市医療センター 消化器内科 多田知子