日本消化器内視鏡学会とは
日本消化器内視鏡学会は、その前身を日本胃カメラ学会と称し、1959年(昭和34年)に設立され、1961年(昭和36年)に日本内視鏡学会へと発展し、次いで1973年(昭和48年)に現在の名称に変更されております。
日本における消化器内視鏡の発展は、1950年に医師および光学技術者の協力により胃カメラが開発され、その後の改良と臨床応用、さらにファイバースコープ、電子内視鏡の開発改良、普及を見るに至っております。
当学会の初期の大きな業績の一つは、早期胃がんの診断学の確立であります。すなわち1962年に早期胃がんの肉眼分類が作成され、これを土台に消化管の粘膜の微細病変の診断に大きな足跡を残してまいりました。
さらに、ファイバースコープの時代になって、内視鏡所見の組織学的裏付けを可能とした消化管粘膜生検が実用化され、1970年頃(昭和40年代半ば)以降は種種の内視鏡的治療が発展し、この領域は今日飛躍的な進歩をとげております。また現在では食道、胃、十二指腸、大腸のみならず胆道、膵管さらに胆などの広範な消化器分野の内視鏡診断が可能となり、治療面では消化管出血に対する止血、早期食道・胃・大腸癌などに対する粘膜切除、狭窄解除、結石除去などに威力を発揮しております。加えて近年のコンピューター化により、内視鏡所見のファイリング等の面でも大きな発展をとげようとしております。
当学会は設立当初より内視鏡機器、手技をはじめ内視鏡学全領域で全世界に対して指導的役割を果たしてきており、数多くの専門医家の育成にも努めてまいりました。
現在本学会会員数は3万1千名(2008年9月現在)を越え、下部組織として全国に10支部を擁し活発な活動を行っております。今後とも引き続き当学会は人類の福祉に貢献することを目指して努力を重ねて行きたいと考えております。
日本消化器内視鏡学会沿革
消化器疾患の内視鏡診断および治療に関しては戦後胃カメラが我が国で開発され、臨床応用に成功し、さらにファイバースコープ光学系導入によって飛躍的に進歩を遂げた分野の一つであります。
それは早期癌はじめ粘膜表面の変化に対し微細な病変まで的確に把握し得る内視鏡学の有用性が高く評価されるに至ったからに他なりません。
医学史上1868年より胃内を直視しようとする試みがあり、また1898年には胃内部を小型カメラに記録しようとする試みが行われていますが、前者は胃鏡として実用化され、後者は失敗に帰しております。
1950年我が国における医師および光学技術者の協力によって世界ではじめて胃カメラの試みが成功いたし、さらにこれに改良が加えられ臨床応用の集積があって、今日にみる内視鏡学隆盛の基礎をなしたのであります。
成人病上位を占める早期胃癌の診断学はこの内視鏡によって急速な進歩をもたらし遂に世界的評価を得るに至り、そのため胃を中心とする消化管の内視鏡学を修得するため海外より多数の学者が全国主要機関を訪れるに至りました。
1963年以降ファイバー光学系の国産化により胃のみならず、食道、十二指腸、膵、胆道、小腸、大腸と全消化管に診断領域をひろげ、さらに今日では診断面では直視下診断、生検、色素法、コンピューターによる画像解析、等々、治療面では内視鏡的粘膜切除、ポリペクトミー、狭窄解除、胆石除去、止血、等々に著しい進歩を遂げております。
本学会は前身を日本胃カメラ学会として1959年創立され、以後日本消化器内視鏡学会に改名、会員数は増加の一途をたどり大学病院から開業医家を包含する31,000名の学会として成長いたしました。
そして、今日広範多岐にわたる消化器内視鏡学の進歩と発展をめぐり春秋の学術総会、全国各支部における地方会、研究会、同好会に多数の研究者が参加いたしております。