一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 Japan Gastroenterological Endoscopy Society

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理事長挨拶

日本消化器内視鏡学会 理事長就任にあたって

本年5月に開催されました第85回日本消化器内視鏡学会総会(京都)において、日本消化器内視鏡学会の第5代理事長に選任されましたので、就任のご挨拶を申し上げます。日本消化器内視鏡学会は、1959年(昭和34年)に日本胃カメラ学会として設立されたことから始まり、1973年(昭和48年)より現在の名称となりました。本学会は、消化器内視鏡に関連する全ての分野を対象とする学会であり、32,300人(2013年2月現在)の会員数を有し、日本医学系学会のなかで日本内科学会・日本外科学会に次ぐ日本第3位の学会です。これまで田坂定孝、﨑田隆夫、丹羽寛文、上西紀夫の歴代理事長の力強いリーダーシップのもと、世界に冠たる消化器内視鏡の輝かしい歴史と伝統が築かれ、多くの業績を挙げてきました。これまでの礎をもとに会員一同の力を結集して、本学会のさらなる飛躍を目指す所存です。現在かかえている多くの課題のなかで主に下記の事項を優先的に検討し、実行していきたいと思います。

  1. 教育プログラムの充実と会員とのコミュニケーションの拡充:
    教育セミナー・教育講演会を含めた日本消化器内視鏡学会としての教育プログラムのさらなる充実と改善を検討しています。社会から高く評価される日本消化器内視鏡学会としての専門医制度の見直しと改革は喫緊の課題であり、現在、臨時検討委員会にて協議中です。また本学会の先生が「その会員でいる事の誇り」をもてる組織を目指しています。そのために会員向け教育環境を充実させるべく、学会標準としての手技解説資材や卒後プログラムとしてビデオライブラリの整備を進めたいと思います。“消化器内視鏡における医学研究的側面”と“医療現場における実践的な医療側面”との調和を図ることが本学会では不可欠であります。その観点からも春の学術総会と秋のJDDWとの棲み分け、そして“学会のあり方そのもの”を会員の皆様のご意見をもとに協議していきたいと思います。
  2. 国際化事業の継続とさらなる発展:
    海外学会との交流として、今年(2013年)の10月に5回目を迎える欧州消化器内視鏡学会(ESGE)との合同シンポジウムならびに2014年5月から実施する米国消化器内視鏡学会(ASGE)との合同シンポジウムを今後も継続していく予定です。2013年度から実施する短期(3ヶ月程度)海外留学制度により、国際的に活躍する次世代のリーダーの育成に積極的な支援と助成をする予定です。さらに国内における春の学術総会、秋のJDDW期間中は、必ず一つか二つの会場は、終日、英語による発表と質疑応答を徹底し、アジアを中心に海外から来日する先生方との交流を深めるとともに次世代を担う若い先生方の英語力と国際競争力をつけるための一助になるように努めます。英文機関誌であるDigestive Endoscopyは編集委員長の坂本長逸理事はじめ編集委員の先生方のご尽力により、2013年度にインパクトファクター(IF)が1.61まで上がってきましたが、さらに引用率を高めてGIEやEndoscopyと肩を並べる国際的ジャーナルとして定着させることに一丸となって取り組みたいと思います。
  3. 産学官共同研究の推進と医工連携の強化:
    内視鏡先進技術の開発とその早期実用化のためには、産学官共同研究の推進と医工連携の強化がきわめて重要です。わが国には世界に誇るべき“匠の技術”をもつ多くのプロフェッショナルな職人とともに、産業界には優れた機器開発の技術力があります。また日本消化器内視鏡学会の専門医は、豊富な知識と同時に世界一器用な腕をあわせもっています。日本における研究開発を促す環境作りを産学官が一体となって進め、「死の谷」を克服して日本の優れた基礎研究を実用化に繋げて、次世代内視鏡医療を世界に発信する基盤作りを本学会も積極的に支援協力していきたいと思います。
    以上の事項を踏まえて、今後10年以内に達成すべきわが国の消化器内視鏡の具体的な目標として、①内視鏡医療における質の向上と世界的レベルでの標準化、そのためにも前述したように充実した教育プログラムの充実と改善が急務です。②他の消化器関連学会とも協力連携して、消化器癌に対する効率的スクリーニング体制を構築し、より早期の癌を発見・診断していくこと、③より安全で確実な低侵襲内視鏡治療の発展・普及させていくこと、などが挙げられます。
    今後、本学会会員は、内視鏡診断・治療を通じて国内はもとより世界の福利厚生にさらなる貢献を果たしていくという気概をもって活動していかれることを切に願っています。会員の皆様のより一層のご指導とご支援をお願い申し上げます。

 

平成25年8月1日