一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 Japan Gastroenterological Endoscopy Society

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粘膜下腫瘍とは何ですか?

粘膜下腫瘍とは

粘膜下腫瘍は、腫瘍(病的な細胞が増殖したもの)が粘膜の下に存在していて、正常粘膜に覆われているので図1のように正常粘膜が盛り上がっているように見える病変です。胃の断面図を図2に示します。粘膜下腫瘍は、腫瘍が正常粘膜に覆われていることが分かります。胃の表面に顔を出している場合もあります。理解しやすくするために粘膜下腫瘍をまんじゅうにたとえてみましょう。あんこが病変部すなわち腫瘍です。まんじゅうの皮が胃の粘膜です。まんじゅうの表面からはあんこは見えません(図3)。

図1 内視鏡(矢印が粘膜下腫瘍)
図1 内視鏡 (矢印が粘膜下腫瘍)
図2 胃の断面図
図2 胃の断面図
図3 あんこの部分が粘膜下腫瘍
図3 あんこの部分が粘膜下腫瘍

症状

ほとんどの場合は無症状です。多くの場合、検診のバリウム検査や胃カメラで偶然に見つかります。図2の真ん中のように腫瘍が表面に顔を出している場合は、そこから出血をして、血を吐いたり、便が黒くなったりすることがあります。

種類

様々の種類の細胞が粘膜の下で腫瘍化したものを総称した診断名です。治療不要な良性病変から、治療をしないと命に関わる悪性病変まで多様です。ある遺伝子変異が陽性のものはGIST(ジスト)と呼ばれています。

診断

図4超音波内視鏡(矢印でかこった部分が粘膜下腫瘍)
図4 超音波内視鏡
(矢印でかこった部分が粘膜下腫瘍)

内視鏡の先端に超音波装置のついている超音波内視鏡を用いると、図4のように粘膜下腫瘍を断面図で見ることができます。さらに、超音波内視鏡で位置を確認しながら、腫瘍に針を刺して細胞を採取するEUS-FNA(超音波内視鏡下穿刺生検法)では、細胞レベルで診断を行うことができます。腫瘍が顔を出している場合は、通常の内視鏡で組織を採取することが可能です。

CT検査やMRI検査でも内部の性状や腫瘍の拡がりを調べることができます。このような検査を組み合わせて総合的に診断します。

治療

治療の必要のないものから、手術切除や化学療法が必要なものまであります。粘膜下腫瘍と診断されたら、治療が必要かどうか?治療が必要な場合はどんな治療を行うのか?納得のいくまで十分に説明を受けてください。

 

順天堂大学 消化器内科 永原章仁