編集委員長
藤田 直孝
会員の皆さま、明けましておめでとうございます。2016年を迎え、編集委員会から新年の御挨拶を申し上げます。
かねてから案内を差し上げていましたとおり、日本消化器内視鏡学会雑誌はいよいよ本号から電子媒体でのみのお届けとなります。J-STAGEおよびKaLibを通じてこれまでと同様のイメージで閲覧いただくことが可能ですので、引き続き診療、研究に活用していただければ幸いです。
昨年は、本誌、編集委員会にとって大変喜ばしいことがありました。
本誌に投稿された原著論文の中から、優れた内容の研究を本学会の英文official journalであるDigestive Endoscopyに推薦、投稿をサポートし、審査を受けるシステムがあることはご存知かと思います。昨秋に開催されたJDDW2015の中の第90回本学会総会において、本委員会が推薦した2編の論文が学会賞受賞の栄誉に浴することとなりました(写真1、2)。今後も引き続き優秀論文を国際的に紹介することをお手伝いしていきますので、積極的に論文を投稿していただきたいと思います。
昨今、医学研究を取り巻く環境が変化していますので、投稿にあたっての留意点を少しお知らせします。平成26年12月22日付で制定された「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」により、ほとんど全ての人を対象とする医学研究、さらには学会発表が研究計画書、倫理審査委員会の承認、ICを得ることが求められるようになりました(1例の症例報告を除く)。介入研究では、国立大学附属病院長会議、一般財団法人日本医薬情報センター又は公益社団法人日本医師会が設置している公開データベースに、研究の概要をその実施に先立って登録することが従前から求められています。倫理審査委員会については、学会、日本医師会もサポートしていくよう準備が進められていますので、診療所など施設内に設置の困難な場合にはこれらの機関にご相談く ださい。ICについてもオプトアウトなどの方法も活用していただき、研究、発表がこれまでどおり、これまで以上に活発化することを期待します。
本誌では昨年、会告を雑誌から外し電子化しましたが、これについても会員の先生方のご理解を頂戴しスムーズに移行でき、大変ありがたいことと感謝申し上げます。残念ながらまだe-mailアドレスを登録いただけていない先生がいらっしゃるようですが、是非早めに事務局あて連絡を頂戴したいと思います。
今後の学会誌については、投稿者の負担をさらに削減し電子化されたメディアならではの仕組み、例えば動画の添付なども検討していく予定です。より良い学会誌を目指して必要な改革を進めていきたいと考えています。皆さんからのアイディアも是非参考にさせていただきたいと思いますので、どしどしお寄せいただくようよろしくお願いします。
今年は診療報酬改定、専門医制度改革、医療事故調査制度の見直しなど、医療界を取りまく環境が大きく変わる年となりそうです。消化器内視鏡診療が萎縮することなく、適切に社会に貢献できるよう、先生方のご活躍を祈念しております。
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