会長:
井上 晴洋(昭和大学江東豊洲病院 消化器センター)
会期:
平成26年6月14日(土)、15日(日)
会場:
シェーンバッハ・サボー(〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-5)
演題募集:
終了致しました
プログラム:
主題および一般演題(口演:公募)
シンポジウム
「動画で見る消化管拡大内視鏡診断」
司会 虎の門病院 消化器内科 貝瀬 満
国立がん研究センター中央病院 内視鏡科 松田 尚久
消化管疾患に対する内視鏡画像の進歩は目覚ましく、画質の向上及び画像強調観察(Image-Enhanced Endoscopy;IEE)の普及により効率的に早期の病変を拾い上げ、さらに詳細な拡大観察を加えることにより、病理組織像を推定できる精度の高い質的・量的診断が可能となった。頭頸部から大腸まで幅広い領域でのESD手技が標準化されつつある今、拡大内視鏡診断はさらに重要な術前診断ツールとなるであろう。その一方で、本邦において拡大内視鏡の普及が未だ低率であることも事実である。本セッションでは、動画を中心とした発表を通じて、初学者からエキスパートまで幅広く「明日からの臨床に役立つ拡大内視鏡診断」について議論したい。「拡大内視鏡診断を行う際の手技の工夫や注意点」、「各疾患におけるUp-to-dateな拡大内視鏡による診断の実際と新たな知見」など、咽頭から大腸まで消化管全領域からの演題を広く募集する。
シンポジウム
「炎症性腸疾患のmucosal healing」
司会 東京慈恵会医科大学附属柏病院 消化器・肝臓内科 大草 敏史
東京医科歯科大学医学部附属病院 光学医療診療部 大塚 和朗
炎症性腸疾患は再燃を繰り返し、次第に腸管損傷が蓄積されて患者のQOLを損なっていく。これをいかに阻止するかは大きな課題であるが、治療法の進歩は、この自然史を変える可能性がでてきた。治療目標は、これまでの臨床的寛解から内視鏡的寛解すなわちmucosal healingへと深化しつつある。炎症性腸疾患の診療においても内視鏡は必要不可欠のものとなってきた。
mucosal healingの判定基準として、クローン病はRutgeertsスコア、SES-CDや潰瘍性大腸炎に対してはMayoスコアなどがあるが、再燃に対しての妥当性は十分には検証されていない。内視鏡的mucosal healingが得られれば再燃しないのか?長期経過での検証も必要であろう。また、組織学的mucosal healingも必要なのか。さらに、mucosal healingの判定に拡大内視鏡や特殊光観察も応用されてきている。再燃しなくなるといったIBDの治療のゴールは、どのようなmucosal healingなのか、活発な議論を期待する。
シンポジウム
「胆膵ステント治療の現状と展望」
司会 東邦大学医療センター大森病院 消化器内科 五十嵐良典
東京大学医学部 消化器内科 伊佐山浩通
胆膵内視鏡診療において、ステント治療は基本である。しかし、病態や治療方針によってその方法やステント選択は変わってくる。胆道疾患でも、良性か悪性か、悪性であれば術前減黄か緩和治療か、また肝門部と中下部では、その治療戦略は大きく異なる。ステントもPlastic stent(PS)か、Self-expandable metallic stent(SEMS)か、SEMSであればfull-covered、Partially-covered、そしてUncoveredの3種類がある。PSでは下端を胆管内に入れ込むInside stentなども注目はされている。また、膵疾患では、近年PSが認可され、また膵石に対するESWLも保険適応となった。今後広まる可能性が高い治療手技であり、膵炎または膵石再発予防効果に対しての成績の発表を望む。胆膵領域の複雑な病態に一定の方向性を示すような演題の募集をお願いしたい。今回は種々の病態に対する治療戦略とステント選択に限らず、手技の工夫や困難例に対するTrouble shootingについても募集し、日常臨床に役立つ情報が満載のセッションとしたい。
シンポジウム
「外来診療における内視鏡検査の工夫」
司会 川瀬医院 川瀬 定夫
昭和大学附属豊洲病院 外科 熊谷 一秀
消化器病の外来診療において内視鏡検査は必要不可欠の存在ともいえます。本セッションは井上会長の肝いりで、多くの会員の方々が参加(大学、病院、クリニックの各先生方全員)できるよう、日曜日の午前に開催されます。外来診療における内視鏡検査の目的はスクリーニング、経過観察、精密検査、内視鏡治療など様々なグレードがありますが、見逃しを少なくかつ効率的な安全な検査システムの構築が重要であることは言うまでもありません。内視鏡検査を受ける患者さんへのinformed consent、前処置、sedation、内視鏡機種の選択、挿入法などの工夫、特殊観察の使い分け、生検の位置づけ、後処置、filing systemおよびデータ管理の工夫など上部、下部内視鏡検査、胆膵内視鏡、治療内視鏡などについて各施設の外来診療における内視鏡検査に関わる工夫されたアイデア、手技について発表いただきたい。病院における外来診療のみではなく入院設備を持たないクリニックの内視鏡検査の工夫に関しての発表も大いに歓迎します。
パネルディスカッション
「動画で見る消化管ESDのさらなる工夫」
司会 慶應義塾大学医学部 腫瘍センター 矢作 直久
国立がん研究センター中央病院 内視鏡科 斎藤 豊
胃・食道に引き続き大腸ESDも保険収載されたことで、全ての消化管ESDが多くの一般病院で施行できる時代となりつつある。
ESDデバイスの発達、ESD手技のストラテジーの確立により、ESDはさらなる発展を遂げているが、それでも、それぞれの臓器別に困難例は存在し、また十二指腸に関しては合併症の高さと臨床的意義も考慮し、ESD手技の是非も議論となっている。
本主題セッションでは、各施設独自のデバイスの工夫、ESDを安全確実にするストラテジーの工夫などを、動画を中心に分かりやすく解説いただき、標準的ESDから困難例の対策まで、咽頭から大腸まで全消化管にわたり広く演題を募集する。
またESDを安全に施行するために不可欠な、穿孔や出血などの偶発症予防や偶発症に対する対応策、さらには、腹腔鏡補助下のESDなどの合同手技(LECSやSETなど)についての発表も歓迎する。
パネルディスカッション
「EUS-FNAによる診断と治療の実際と工夫」
司会 埼玉医科大学国際医療センター 消化器内科 良沢 昭銘
北里大学東病院 消化器内科 木田 光広
近年、EUS-FNAの手技を応用した様々なInterventional EUSが普及しつつある。診断では単なる病理診断のほか、遺伝子診断や抗がん剤感受性試験も試みられている。治療では各種EUSガイド下ドレナージ術、とりわけ膵仮性嚢胞ドレナージ術が比較的広く普及しており、EUSガイド下膵ネクロゼクトミーも試みられている。また経乳頭的アプローチ困難症例に対する胆管・膵管ドレナージ術にも応用されている。さらに癌性疼痛に対する治療として腹腔神経叢・腹腔神経節ブロック術の試みが報告されている。EUSガイド下抗腫瘍療法として、薬剤注入による方法、放射線粒子植入療法、特殊デバイスの穿刺による治療が試みられている。しかしながら、それぞれの診断・治療手技は未だに標準化されているとは言えず、各種デバイスもまだまだ工夫の余地がある。本セッションでは各施設で行われているInterventional EUSの現状と工夫、新たな知見や試みを発表していただきたい。
パネルディスカッション
「経鼻内視鏡の進歩と実際」
司会 東京医科大学病院 内視鏡センター 河合 隆
東京医科歯科大学 食道・一般外科 川田 研郎
細径経鼻内視鏡は、苦痛の少なく患者さんの受容性の高い検査法でありますが、一方で解像度が経口内視鏡より相対的に劣る事がこれまで問題とされてきました。しかし、近年内視鏡機器の進歩に伴い、通常径経口内視鏡と遜色ない画像が得られ、加えて画像強調併用観察により、微小癌も視認可能な精度の高い検査法として期待されております。もともと患者さんのニーズも高い事から、近い未来には「上部消化管スクリーニングは経鼻内視鏡がファーストチョイス」になる可能性があります。
本セッションでは、各施設の前処置の工夫、観察方法の工夫(valsalva法など)から画像強調観察(NBI、FICE、i-scanなど)、さらにはPEG、イレウス菅の挿入、ESDの補助などの応用、また内視鏡検診における問題、さらには今後必要とされるであろう経鼻内視鏡の教育的な問題点も含めて奮ってご応募ください。
ワークショップ
「小腸内視鏡の最新の工夫」
司会 自治医科大学附属病院 消化器センター内科 山本 博徳
慶應義塾大学医学部 内視鏡センター 緒方 晴彦
バルーン内視鏡、カプセル内視鏡により小腸の内視鏡検査が日常検査として確立しているが、まだまだ小腸疾患の診断、治療においては解決するべき課題は多く残されている。
たとえば内視鏡検査が可能となっても小腸出血の診断はしばしば困難であり、出血を繰り返しているにも係らず、内視鏡検査で出血源の同定が出来ない場合もある。小腸におけるポリペクトミーやEMR、狭窄に対するバルーン拡張術なども技術的に困難な場合がしばしばある。これらの困難な状況を解決するために診断、治療における多くの工夫がなされていると思われる。
またカプセル内視鏡の前処置や投薬の工夫、読影を効率的に行う工夫なども考えられる。
本セッションでは実臨床に役立つ小腸内視鏡の最新の工夫を紹介していただき、有意義なディスカッションを行いたいと考えている。
器具の工夫でも方法やトレーニング法の工夫でも参加者が聞いて役立つ工夫であれば歓迎する。多くの演題の応募を期待している。
ワークショップ
「内科と外科のコラボレーションによる消化管全層切除術の現況」
司会 がん研究会有明病院 消化器センター 比企 直樹
杏林大学医学部 外科 阿部 展次
必要最小限の消化管全層部分切除を目的とした内視鏡的全層切除術や腹腔鏡内視鏡合同手術が行われるようになっている。これらは、現在のところ、主としてGISTなどの胃粘膜下腫瘍に対して行われているが、一部の先進的な施設では胃上皮性腫瘍や十二指腸腫瘍、大腸腫瘍にも適応が広げられつつある。しかし、これらの術式の厳密な適応(疾患、部位など)や手技上の問題、内科/外科の体制の問題、病理組織学的側面から見た問題点などは、十分に議論されてきたとは言い難い。本ワークショップでは、各施設における消化管全層切除術の現況を示していただき、これらの問題点を浮き彫りにしながら議論の的としたい。多数の演題応募を期待する。
症例検討セッション ※アンサーパッド形式
「食道」
司会 東京大学医学部附属病院 光学医療診療部 藤城 光弘
慶應義塾大学医学部 内視鏡センター 大森 泰
本セッションでは、食道領域の内視鏡診療において第一線で活躍されている先生方を講師陣にお招きし、セッション参加者とともにアンサーパッドを用いた症例検討を行います。講師陣には、教育的な症例を通じて、食道腫瘍性病変の内視鏡読影のコツをわかりやすく伝授していただく予定ですので、特に内視鏡専門医を目指す研修医・専修医や実地医家の先生方の積極的なご参加をお待ちしております。
「胃」
司会 東京女子医科大学 消化器病センター 中村 真一
東京医科大学 消化器内科 後藤田卓志
上部消化器症状を主訴に消化器内科の外来を受診された患者に対して、まずは内視鏡検査、腹部CTを安易にオーダーしていないだろうか?もちろん、最終的にはこれらのモダリティーで確定診断することが多い。しかし、適切な問診や視診、触診によって鑑別診断を絞り込むことが必要である。診断された疾患を治療するのが外科の醍醐味なら、診断に至る過程が内科の醍醐味である。本セッションでは上腹部(胃部)の症状を主訴とする症例を呈示し、その性状、程度、時期、状況、随伴症状などから確定診断に至る過程を参加者で討論してみたい。
「胆膵」
司会 東邦大学医療センター大橋病院 消化器内科 前谷 容
東京医科大学 消化器内科 糸井 隆夫
胆膵疾患には良性悪性の鑑別が困難なものも多く、さらには悪性と診断された場合には切除可能か否か、切除範囲決定のための進展度診断が更に求められる事も少なくない。消化管病変のように容易に直視、生検ができないためその診断においては、US、CT、MRIといった比較的侵襲性の低い画像検査からEUS、EUS-FNA、ERCP関連手技といったやや侵襲性の高い精密検査まで多くのmodalityが必要とされる事も少なくない。また近年IgG4関連胆管炎や自己免疫性膵炎といった新しい概念や膵管内粘液性乳頭腫瘍(IPMN)や神経内分泌腫瘍などにおいても新しい分類やガイドラインが登場している。本セッションでは、日常臨床で比較的遭遇する疾患を中心に、その診断法から治療法決定までのプロセスをアンサーパッド形式で皆さんと考えてみたい。明日からの実臨床に役立つセッションとなることを期待する。
「大腸」
司会 昭和大学附属豊洲病院 松川 正明
東京慈恵会医科大学 内視鏡部 斎藤 彰一
本セッションでは日頃の日常診療で遭遇する非腫瘍性病変1題、腫瘍性病変1題を取り上げ、その特徴的な内視鏡診断から治療方針の立て方まで検討を行う予定である。このセッションの対象は研修医・レジデントの先生方であり、典型例を呈示予定である。コメンテータには、消化器系疾患で第一線に活躍する先生方に依頼する。予定では横浜市立大学附属市民総合医療センター炎症性腸疾患センターの国崎玲子先生と東京医科歯科大学消化器内科の和田祥城先生にお願いする。また併せて会場の先生方にもアンサーパッド形式で内視鏡所見から最終診断、治療方針までを質問に対する解答をお願いする予定で積極的に症例検討に参加して頂きたい。
また症例検討の後、消化管診断のExpertによるミニレクチャーを予定している。ミニレクチャーは北里大学東病院の小林清典先生にお願いしている。充実した90分となるよう、特に研修医・レジデントの若く、将来の消化器領域を担う先生方を中心に盛り上げて頂きたい。
特別講演
昭和大学横浜市北部病院 消化器センター 工藤 進英
ハンズオントレーニングセッション 募集要項
募集期間:
募集要項:
1.実施概要
2.内 容
◆Aコース「胆膵(EUS-FNA)」
【総合司会のことば】
EUS-FNAは、2010年の保険収載以来、急速に普及している。本手技の対象となる病変は膵病変、消化管粘膜下病変、腹腔内病変、縦隔病変などと多岐にわたっており、さらに本手技を応用したEUSガイド下膵仮性嚢胞ドレナージ術やEUSガイド下胆道ドレナージ術、腹腔神経叢融解術なども行われるようになっている。しかし、重篤な偶発症も報告されており、実施する前には十分な経験を持つ術者のもとでのトレーニングが不可欠である。今回のハンズオントレーニングでは、経験豊富なインストラクターがファントムを用いて標準的描出法、標準的穿刺法をマンツーマンで指導する予定である。このような機会は滅多にないことであり、EUS-FNAの導入を考えている初心者の先生方の積極的なご応募をお待ちしております。
◆Bコース「大腸内視鏡挿入法の実技指導(入門~応用編)」
【総合司会のことば】
技術は実技を見て学ぶものであり、大腸内視鏡挿入法についても、様々な論文から学ぶよりも、実際の挿入技術を見て、直接に指導を受ける方がはるかに合理的であります。大腸内視鏡挿入の技術は、大腸をいかに伸ばさずに軸保持短縮法で挿入できるかが基本であります(入門編)。また、ループ形成で挿入せざるをえない過腸なS状結腸や横行結腸のパターンについても、ループ形成となる見極め方やループ解除の方法、さらには体位変換や腹壁圧迫の活用法について、実技による指導を考えております(応用編)。今回の受講対象者は、初心者から中級者に枠を広げ、挿入法の基本から応用までをcolon modelを使って、各講師とのマンツーマン指導のもと、盲腸までの挿入法を体験していただきたいと考えています。日頃、大腸内視鏡挿入法で悩まれている方の参加をお待ちしております。
◆Cコース「胃(ESD)」
【総合司会のことば】
胃ESDが保険適応となってから5年以上が経過し、広く本邦で施行されるに至った。その間、早期胃癌に対する内視鏡治療はEMRからESDへと大きな転換期を経て標準化の時代を迎えた。胃ESDを行うにあたって必要な内視鏡操作技術は、EMRを始めとした従来の内視鏡検査・治療では経験できない一線を画した手技である。よって当然胃ESDの技術習得には、それを目的としたトレーニングが必須と考えられる。
定員:
受講料:
募集期間:
応募方法:
※応募者多数の場合は抽選とさせていただきます。
※定員が少ないため、応募資格は関東地方会(支部)会員に限定させていただきます。
※お申込は下記までメールにてお願いいたします。
handson98@sunpla-mcv.com
メール本文へは、以下の項目を記載ください。
1.氏名
2.所属機関名
3.電話番号
4.卒業年度
5.ご希望のコース(Aコース、Bコース、Cコース)
※Aコース「胆膵(EUS-FNA)」ご希望の際は、以下もご回答ください。
・ERCPの経験年数
・ERCPの経験数(0、1~100件、101~500件、501件以上)
・EUS(ラジアル)の経験数(0、1~50件、51~100件、101件以上)
・EUS-FNAの介助経験数(0、1~20件、21~50件、51~100件、101件以上)
・EUS-FNAの経験数(0、1~20件、21~50件、51~100件、101件以上)
・ご質問、ご要望
※Bコース「大腸内視鏡挿入法」ご希望の際は、以下もご回答ください。
・内視鏡の経験年数
・大腸内視鏡の経験数(0、1~100件、101~500件、501件以上)
・大腸内視鏡盲腸到達率(~50%、51~80%、81%以上)
・大腸内視鏡、盲腸到達平均時間(5分以内、6-~10分、11~20分、21分以上)
・ご質問、ご要望
※Cコース「胃(ESD)」ご希望の際は、以下もご回答ください。
・内視鏡の経験年数
・ライブ等への参加回数
・胃ESDの見学件数
・先発した胃ESDの件数
・主に使うデバイス
・ご質問、ご要望
注意事項:
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事 務 局:
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論文集は関東地方会一般演題の発表を中心とした論文が収載され、消化器内視鏡を志す若手の登竜門となっております。また、シンポジウム等の主題の内容をまとめた司会者総括も掲載されています。
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